なぁ〜んにも用事がない時は、本当に何もなくって、用事は重なってやってくるのだ。今日は朝から所用があって出かける。午後はカリグラフィーの出張レッスン。夕べ、イラスト集を作ってプリントしていたら、ついに「カートリッジを交換してください」になった。明日、買いに行こうっと。
この頃はあまり頻繁にメトロに乗らないので、外気に免疫がない。たまに乗って風邪とか貰ったらいやだなぁと思ってたのだけど、暖かいせいか、みな比較的健康そうでひと安心。
このところ、日本語読書期間(定期的に読むものが日本語オンリーになったり、フランス語ばっかりだったりなのです。)で、集中的に横溝正史を読んでいます。と、いうのは、俳句会で日本人会に行った時に、何冊かまとめて古本を入手したため。帰国する人たちが寄付していったものから、多分重複しているものや、古くなった在庫の処分のために一冊1ユーロで売っているのです。普段は寝る前に読んでいるのだけど、今日はメトロでも読書。 と、いきなり人の指が出てきて、「こうやって読むの?(縦になぞる)それともこっち?(横になぞる)」。内心、うっせ〜な〜。邪魔すんなよな〜の庵主。またかよ、おいっ。 「こうやって?(縦にまたなぞる)」 ただ、首を振ってすませる庵主。アラブ系の人だった。またまた内心は「てめェんちだって、横ったって、右から左じゃね〜かよ。ったくゥ」の庵主。ホホホ。
こういうこと、以前よりは減りましたが、ま、よくあることです。フランス人にとってはアラビア文字が右から左っていうのは、横書きだから納得いってるみたいだけど、縦というのはやはり摩訶不思議なんですね。聞かないまでも、ジロジロ見てる人も多いし。庵主の目の動きと文字とを一生懸命見比べてるの。あちきは宇宙人じゃござんせんよ。そういうのって落着かないのよねェ、結局、読むのは止めちゃいました。ぶりぶり。
文さんのBBSでもちょこっと書いたけど、フランスは文盲率高いのです。小学生から落第あるし、専門職に進む人は早くから進路が別れちゃうし、大学に行くのは必ずしも当たり前のことではないし。電気とか水道工事なんかで修理に来てくれる人たちは、往々にして字の読み書きが???ですよ。控え書に修理内容書いてもつづりが間違ってるし、字は小学生だしね。パリでもそうなんだから、地方に行ったらもっとひどいと思いますねェ。移民が多いせいにしてるけど、本当は違うはず。
フランスは徴兵制度を廃止しましたが、(もうした筈...)以前、徴兵の際にコネがある子は配属先の希望が出せるのだけど、そうじゃなくて、ダメ男くんたちのクラスがあったんです。だから泥沼をかけったりだけじゃなくて、読み書き教えてもらうのです。ひどいのになると、10人ぐらいを引率して普通の道を歩いているだけなのに、半分以上がどっかに迷子になっちゃうとか。珍しくないんですよ、こーゆーの。
前に会社の引越しでダンボールに判りやすい様にABCつけて移動する部屋の名前を書き記したりしたのですが、引越し屋のおニイチャン、力仕事はすごかったけど字が読めなかった〜。(>_<) この手の脳みそが二の腕にあるとしか思えない人、結構いるんです。この国には。
皆さんが思い描いてる花の都パリ、素敵なフランス人っていうのは、ほんのほんの一握りの人たちなんですゥ。
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