BBSでPattyちゃん投げかけたところのフランス傘事情。
フランス人は殆ど傘をさして歩かない。傘持ってないっていう人がものすごく多いのです。なぜだろうなぜかしら。
まづ、日本人の会話は「時候の挨拶」から始まるぐらい天気なんかの当たり障りの無い共通の話題から会話に入る。それに、天気の具合で気分もかなり左右される。西洋人がそうじゃないのは、どうやら脳の思考の構造が右だとか左だとかの違いらしい。 日本は台風などの天災がいっぱいあって、前もって気象の情報を収集して災難時に備えることが当たり前になってるけど、フランスじゃ台風も火山もない。雨だって何日も降り続けるってことはあまりない。降っても直ぐ止むし、空気も乾燥してて濡れたってあっという間に乾いちゃうから傘いらないのね。
かくいう私はやっぱり日本人です。天気予報は欠かさずチェックして、雨の予報が出ると傘を持って出かけるし、靴のことなんかも気にする。子供の頃は今頃の季節から夏場には必ず傘を持って学校に行ったり出かけたりしていました。それを見て父が「いつも傘持っててチャーチルみたいだね。でも、葉巻がないか。」って笑ったものです。そのクセはいつまでも直らないもの。そう言えば学校には置き傘という習慣もありました。
ははぁ、今日はにわか雨が予報されてたので、今、その通り急に降ってきました。傘持ってるもんね。
傘をさす習慣があまり無いということは、傘のマナーもないということ。ザーザー降りの日にはさすが傘をさしてる人が多いけど、道ですれ違ったり、メトロの中だので人の迷惑を考えてない。(傘に限ったことじゃないですけどねぇ...)傘を横に持って勢いよく階段の上り下りしないでよォ、危ないじゃないの!!と怒っている日本人は私だけではないはず。そんな時、フランス人はどう思ってる? 何も考えてないと思います。避ければいいぐらいにしか思わない。日本人は人の迷惑を念頭に行動するけど、フランス人は自分勝手だから迷惑に思う人は近寄るなという具合。
と、書いてるうちに雨は止んじゃいました。ね。だから傘いらないの。
日本には傘を必ずさすもう一つの理由がありました。小さい頃から、放射能が降って来るからどんな小雨でも傘さすようにって言われてましたね。私がパリに来た当時は、確かにそれはヨーロッパでは関係なかったけど、チェルノブイリの事故が起きた後はそうも言っていられない筈。でもそんなこと、誰も考えてないし話題にもならない。今は酸性雨ですよね。それだって一般の関心薄いし。
傘ささないんじゃ雨やどりする?。昔、さだまさしの歌があったけど、フランス人は軒先で雨宿りっていうのもあんまり聞かないなぁ。雨宿りの出会いってなんかロマンチックじゃない? カフェに飛び込むっていうのはあるかもしれないけど、みかけないなぁ。王家衛の「花様年華」でも、アパートのすぐ近所で小さな軒先みたいなところで雨宿りのシーンがいっぱい出てきたけど、うんうん、なんかいい感じだわ、あれ。
ということで、フランス人は雨に濡れながらカッコよく歩くって書くと、またみんなの夢を限りなく大きく膨らませてしまうので、それは映画の中だけで、って断ると、パリだからそれがすでに映画みたいに言われちゃうし。困ったなぁ。フランス人て、そんなカッコよくないっすよ。これじゃ説得力まったくないか。 とにかく、カッコよく雨に濡れてるんじゃなくて、単に雨は長く降らないし傘を持つ習慣が無いというだけなんです。
これもダメそう...。
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